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女子ボクシング小説「女子大生が挑む地下女子ボクシングの初バイト」後編

 

ナッツが主食です。
数年前に別名義で投稿した女子ボクシング小説に大幅な加筆修正を加えました。

内容としては腕に自信のあるボクシング部所属の女子大生が地下女子ボクシングでフルボッコにされてしまうお話です。

もしかしたら一度読んだ事がある方もいるかも知れないのですが、是非お楽しみ頂ければ幸いです。

前編はこちら

女子ボクシング小説「女子大生が挑む地下女子ボクシングの初バイト」前編数年前に別名義で投稿した女子ボクシング小説に大幅な加筆修正を加えました。 もしかしたら一度読んだ事がある方もいるかも知れないのですが、是非お楽しみ頂ければ幸いです。 文字数は約3400文字なのでpixiv換算だと読了まで約7分です。...

 

後半の文字数は約6000文字なのでpixiv換算だと読了まで約12分となってます。

 

女子大生が挑む地下女子ボクシングの初バイト 後編

第2ラウンド

カーン!

第2ラウンドのゴングが鳴らされたと同時にナツキは勢い良くリングに飛び出した。
沙希のマッサージにより体の疲れが取れたナツキは前ラウンドの勢いのまま攻勢に出ようと考えていたのである。

・・・が、二秒後にはその考えは吹き飛ばされた。

ナツキ (なにこの雰囲気・・・さっきまでとまるで別人じゃない!)
対戦相手であるエリの雰囲気が明らかに1ラウンド目の時のものとは違うことを肌で感じとったナツキは動き出すことができなかった。

エリ 「ふふ・・・どうしたの? あれだけ威勢よく出てきた割にはこっちにこないのね。」
いかにも余裕といった感じでゆっくりとステップを踏みながらエリが挑発してくる。

ナツキ (焦るな私、前のラウンドで押してたのはこっちなんだ。多少相手の雰囲気が変わった程度でビビってどうする。)

対戦相手の変貌ぶりに驚きながらもナツキは積極的にパンチを打ち込んでいく。
しかしそれはブロックすらされることなくあっさりとエリに躱された。
二発、三発と続けて放つが、何発打っても当たることはなくその拳は虚しくも何もない空間を殴りつけるだけであった。

ナツキ(ッッ!! 雰囲気だけじゃない・・・1ラウンド目までと動きが違い過ぎる。)

体に嫌な汗が流れているのを感じたが、それでも手は止めずに果敢に攻めていくナツキ。
エリはというと涼しい顔をしながら全ての攻撃をスウェーで避け続けている。避ける度にその長い黒髪と赤いビキニに包まれた豊満なバストが揺れる。

ナツキ「このっ・・・大人しく当たりなさいよ!!」
しびれを切らしたナツキが力のこもった大振りのストレートを放つ。

沙希「ダメよ夏樹!!」

沙希が慌てて叫ぶが時既に遅し。
難なく躱され逆にカウンターのストレートが完璧なタイミングでナツキに襲いかかる。

ナツキ(え・・・なにこれカウンター・・・?ヤバ・・避けらr)

バキャッッ!!!

エリの拳が隙だらけの左頬に炸裂し、そのままナツキは吹き飛ばされリングにうつ伏せに倒れこんだ。

レフェリー「ダウン!ワン、ツー・・・」
湧き上がる会場の中、女性レフェリーが淡々とカウントを進める。

沙希「夏樹、落ち着いて! カウントたっぷり使って立ち上がってきなさい!」

ナツキ「・・・わかってるわ。ありがとう。」

レフェリー「スリー、フォー・・・」

かなり良いパンチをもらってしまったものの、さほどダメージは深くなくまだ意識もしっかりしているナツキ。
そのまま指示通りゆっくりと立ち上がりカウント8でファイティングポーズをとった。

ナツキ(くっ・・・今のパンチ完全に狙い打ちされたわね・・・少し冷静にならないと・・・・・・)

レフェリー「ボックス!」
試合が再開されるが、ナツキは距離を詰めようとせず相手の出方を伺っている。

エリ「こないの? それじゃ今度はこっちから行っちゃおうかしら。」

エリが微笑みを浮かべながら一気に詰め寄りジャブを放つ。

ナツキ「ブッ!!」

その拳はガードをすり抜けナツキにヒットする。
二発、三発と続けてジャブが放たれ、連続でナツキの整った顔を弾き飛ばす。

ナツキ「ブッ、ブフェ!!!」

ナツキ(嘘!?? 早すぎて捉えきれない・・・それにパンチの威力もさっきまでと違い過ぎる・・・・・・)

左右のワンツー、左フック、右ストレートとエリの放ったパンチが次々にナツキの顔面へと吸い込まれていく。

ナツキ「うっ、ぐっ、かっ・・・ぷはぁっ!!」

エリ「あはっ! かわいい顔が台無しね!!」

ナツキ「っ・・・このっ!!」
エリの強打を浴びながらもナツキは必死に反撃を試みるが、あっけなく躱され逆にカウンターをお見舞いされてしまう。

ナツキ「がふぇっっ!!!」
元々強打だった上にカウンターの威力が加わったそのパンチは、ナツキの体をコーナーまで弾き飛ばした。

ナツキ(ふぁ・・・あ・・・やば・・・ここコーナーじゃん・・・ガードしないと・・・)

コーナーに追いつめられた事に気付いたナツキは慌ててガードを上げた。
エリはガードの上からお構いなしにラッシュを浴びせかける。
エリの猛攻を必死に堪えるナツキは顔だけでなく体全体が汗ばんでおり、白のスポブラがしっとりと湿っているのが遠目からでも容易にわかった。

ドボォッッ!!

ガードを顔だけに集中させていたナツキはエリの狙いすました右ボデイをモロに浴びてしまう。

ナツキ「うっ、がぁ・・・・・・」

完全に意識の外から襲ってきたボディの痛みにより、目は焦点を失い口から半分マウスピースをはみ出させていた。
たまらずその場に膝をつく。

レフェリー「ダウン!!ニュートラルコーナーへ!」
エリがニュートラルコーナーに戻るのを確認すると同時にカウントが数えられる。

レフェリー「ワン、ツー・・・」
ナツキの肩は小刻みに震えており、左手で体を支え右手は先程パンチを受けたお腹の部分に添えられている。
大学の部活でも腹筋練習は行っていたが、エリのパンチはナツキの腹筋のガードを軽々と打ち壊した。

レフェリー「フォー、ファイブ・・・」
ボディのダメージだけでなくこのラウンドは一方的に殴られ続けていたためかなり消耗しているのか、肩で深い息を繰り返すだけで立ち上がる気配を見せない。
口から半分はみ出していたマウスピースが溢れ、リングに転がり落ちる。

沙希「夏樹!! このラウンドあと少しだから何とか立ち上がって帰ってきなさい!!」
セコンドが必死に呼びかけるもそれに応える素振りは一切ない。

レフェリー「セブン、エイト・・・」
ナツキが動き出した。
ロープに掴まり立ち上がろうと懸命にもがく。

カウントナインでギリギリ立ち上がりファイティングポーズを取った。
地下女子ボクシング特有のゆっくりとしたダウンカウントに助けられた形になる。

レフェリー「ナツキ、出来るか?」
レフェリーから試合続行の意思を尋ねられるが、

ナツキ「ハァ・・・ハァ・・・あたり前でしょ・・・いいから早く始めなさいよ・・・」
と、受けたダメージの割には強気に返していく。
その瞳には強い意思の光が灯っていた。

レフェリー「ボックス!!」

レフェリーに落ちたマウスピースをはめてもらい試合が続行された。
コーナーから動けずにいるナツキに対し、エリはゆっくりと近づいてくるが・・・

カーン!

ここで第二ラウンド終了のゴングがなった。
息一つ切らしてないエリと既に満身創痍のナツキがそれぞれのコーナーに戻っていく。

沙希「夏樹、大丈夫!??」
普段はクールな沙希が心配を露わにするがそれも無理はない。
前のラウンドでは優勢だったにも関わらず、いきなり相手が豹変し手も足も出ずに殴られ続けている友人の姿を3分間見せつけられていたのだから。
戻ってきたナツキの汗の量は尋常ではなく、いかに相手の攻撃が効いているのかを物語っていた。

ナツキ「ゼェ・・ハァ・・・大丈夫、心配しないで。次のラウンドで必ず取り返すから・・・」
だがナツキはあくまで強気な姿勢を崩さない。

ナツキ(地下ボクシングなんてやってる奴に何も出来ずにやられるなんて・・・あんな女に負けたくない!!)
まだ試合を諦めていないナツキの顔にはしっかりと闘志が宿っている。

沙希「・・・・・・わかったわ。いい? 夏樹、相手は強敵よ。だからってこのままやられっぱなしで終わるアナタじゃないわよね? 次のラウンドでキッチリ取り返して来なさい!!」
明らかにナツキより格上の相手との試合で勝機はないように思っていた沙希だったが、ナツキの目を見たらそんなことは口には出せず、強い言葉で友人を鼓舞した。

 

第3ラウンド

カーン!

第3ラウンドのゴングが鳴る。

ナツキ(さっきのラウンドは相手の雰囲気が変わって少し引いちゃったのが良くなかったんだ。今度はこっちから攻めて行って主導権を握ってやる!!)
普段部活で鍛えてるだけあってまだ十分に闘える体力の残っているナツキは、エリに向かって右ストレートを打ち込んでいく。

バキッ!

ナツキ「がふっ!!」

エリはいきなりの攻撃に動じる事なく的確にカウンターをナツキの顎にヒットさせた。

ナツキ(ま・・・まだまだ・・・負けるもんか!!)
その後もエリの強打に怯むことなく、勇敢に拳を振るっていくナツキ。

・・・だがその攻撃は一度もエリに当たることはなく、逆にカウンターをひたすら浴び続けてしまう。
エリの拳が汗で艶っぽくなっているナツキの身体を蹂躙する度、汗や唾液が宙を舞いリングに嬌声が響き渡る。

この”一方的な殴り合い”は数十秒ほど続き、体力の限界を迎えたナツキへのダウンコールよって終わりを告げた。

レフェリー「スタンディングダウン! ワン・・・ツー・・・」
攻撃しているはずなのに一方的に殴られ続けたナツキ。
たまらずロープに腕を絡め体を預けるとスタンディングダウンが宣告される。
このラウンドまだ1分ほどしか経っていないが、ダメージの度合いはかなり深刻そうに見えた。

ナツキ(ダメ・・・こんなの実力が違いすぎる・・・勝てる訳ないわ・・・・・・)
エリとの圧倒的な力の差を見せつけられたナツキは心が折れかけていた。

レフェリー「ファイブ、シックス・・・」

ナツキ(・・・でもこのまま諦めたくないしとりあえず立ち上がらなきゃ!!)

構えを取りレフェリーにまだ試合を続行する意思がある事を示すと試合が再開された。
エリが颯爽と近づいてくるが、ダメージの抜け切らないナツキは相手に抱きつきクリンチに持って行った。

エリ「これでわかった?アンタと私の力の差。 学生ごときのアマチュア大会に出た程度、ここのリングじゃ何の役にも立たなかったでしょ?」
ナツキが必死にしがみつく中、エリが耳元で囁く。

ナツキ「ハァ・・・ハァ・・・」
殴り合いを繰り広げている女から屈辱的な侮辱をされるものの、何も言い返すことが出来ないナツキ。

エリ「残りニラウンド、私の可愛いサンドバックになってね。」
冷ややかな目でそう言い放ち、無理やりナツキの体を引き剥がした。

その後亀の様にガードを固めるナツキに向かってエリはパンチを次々に放って行った。
ガードの上や隙だらけのボディにも命中するがナツキが倒れることはない。
エリは倒れることの無いようあえて威力の弱い攻撃でいたぶっているのである。
威力は弱いがその分素早い攻撃に手も足も出ずナツキはただひたすらに自分の身体を守るのみであった。

ナツキ「このっ・・・ナメんじゃないわよ!!」
ダウンしない程度にいたぶられていたナツキであったが、その内自分が侮辱されている事に耐えられなくなりダメージ覚悟で反撃に打って出た。

だが決死の反撃も虚しく空を切り、

エリ「サンドバックが生意気なことしちゃダメでしょ」

バキャッッ!!!

カウンターアッパーがナツキの顎を真上にかち上げた。

ナツキ「あ・・・あぁ・・・・・・」

一瞬意識が飛びロープに体を弾かれリングに叩きつけられるナツキ。
皮肉にもリングに叩きつけられた衝撃で意識が覚醒した。

レフェリー「ダウン!!ワン、ツー、スリー・・・」
ニュートラルコーナーでロープに両腕をかけ這いつくばっている対戦相手を見下ろすエリとは対照的な、完全にグロッキー状態のナツキ。
立ち上がろうとしているその膝は震えていた。

ナツキ(このまま良いようにやられっぱなしで終わりたくない・・・せめてあと1発・・・)
満身創痍の中それだけを胸にかろうじて立ち上がり、試合が再開されていった。

再開されてまもなくエリの強打が襲いかかる。
もうガードすらままならないナツキの体はただ打たれるがままにエリの拳に蹂躙されていく。
ボディ、ワンツー、右フック。
エリの強打が突き刺さる度にうめき声をあげ体はピンボールの様に左右に弾き飛ばされてしまう。

もはや誰がどう見ても闘える状態ではなかったが、そんな事はお構いなしにエリは目の前の女を殴り続ける。

グシャッッ!!

ナツキ「ぐぶぅっっ!!」

右フックが頬に突き刺さりマウスピースが吹き飛ばされるが、試合は止められない。
ロープ際に追い込まれ、もはや腕すら上がらなくなってるナツキに対しエリのラッシュが襲いかかる。

バキッ! ガスッッ!! ドプッッ!! グシャッッ!!!!

白く美しい肉体に相手の鍛えられた拳が降り注ぐ。
柔らかな肉と固く握りしめられたグローブがぶつかり合い、肉感的なハーモニーを奏でていた。

ナツキ「ぁ・・・・・ぅ・・・・・・・・」

ナツキの目が完全に虚ろになり体が崩れかけたその時、ゴングが鳴らされた。
幸運にもその場にスツールが差し出され、ナツキはその場に倒れる様にして座り込む。

沙希「夏樹、大丈夫?? 返事して!? 夏樹!!!」

親友の必死の問いかけもナツキの耳には届かない。
意識は朦朧としており、腕は力なく垂れ下がり、その瞳は何もない虚空を見つめている。
いつの間にか後ろで髪を結んでいたリボンが取れ綺麗な黒いセミロングが露わになっていた。

この地下女子ボクシングのリングではセコンドがタオルを投げ入れる権利が存在しない。
そのため既に闘えない状態のナツキでもリングに送り出す以外の選択肢が沙希にはなかったのである。
次は最終の第4ラウンドであるため終わりが見えている事が唯一の救いであった。

インターバルの間中沙希は懸命に話しかけたが、ナツキが返事をすることは一度もなかった。
よく洗ったマウスピースを汗と唾液まみれの口の中にねじ込み、沙希はいまだ意識が朦朧としている親友を死地へと送り出した。

 

最終ラウンド

カーン!

最終ラウンドのゴングが鳴らされる。
ボクサーとしての本能か、ナツキはファイティングポーズをとって向かいのコーナーにいる対戦相手に向かって歩き出していた。

リング中央で対峙した二人。
先に手を出したのは以外にもナツキだった。
左ジャブからのワンツーと基本に忠実なパンチを放っていく。

エリ「へぇ、まだやれるの? 凄いじゃない。・・・それじゃ”コレ”はご褒美、よっ!!」

ナツキの無意識から放たれるパンチをキッチリガードした後にカウンターでストレートを炸裂させるエリ。

ナツキ「ぶふぅっ!!」

その後もジャブ、ボディ、左右のワンツー、返しの左フックと無防備な肉体に次々と強打を浴びせていく。

エリ「これで・・・」
大きく踏み込み強烈な左ボディを打ち込むエリ。

ナツキ「うぁ・・・」
柔らかなお腹に深々とグローブが突き刺さり、体がくの字に折れ曲がる。
唾液にまみれたマウスピースが口から顔を覗かせた。

エリ「終わりよ!!!」
手加減一切なしの全力を込めた右アッパーがナツキの顎に直撃し、その美しい肢体とマウスピースを吹き飛ばす。

そのまま力の抜けた身体は激しい音を立ててリングに沈んでいった。

レフェリー「ダウン!! ワン、ツー・・・」
リング中央、仰向けで大の字になりピクりとも動かないナツキ。
会場はこの日一番の盛り上がりを見せていた。

レフェリー「スリー、フォー・・・」
エリは勝利を確信し、手を上げて晴れ晴れとした笑顔で観客にアピールしている。
赤ビキニに包まれている汗ばんだ胸が揺れていた。

レフェリー「ファイブ、シックス・・・」
無様にリングに倒れ伏してしまっている親友を目にした沙希は、顔を手で覆い何も言えずに震えている。

エリは足元に転がっていた唾液まみれのマウスピースをリングシューズで踏みにじった。
会場のボルテージが更に高まる。

レフェリー「セブン、エイト・・・」
無情にもカウントは進むがナツキが動き出す気配は一切ない。
完全に意識が飛んでしまっているのは誰の目にも明らかであった。

レフェリー「ナイン、テン!!」

カンカンカーン!!

実況「4ラウンド52秒、エリ選手のKO勝利です!」

こうして夏樹の地下女子ボクシングの初バイトは、散々な結果で幕を閉じて行くのだった・・・